プロジェクトマネージャーの仕事とは? PMの仕事内容を徹底解説!

プロジェクトマネージャー(PM)の仕事

「プロジェクトマネージャー」という肩書を、一度は耳にされたことがあるでしょう。「PM(ピーエム)」や「プロマネ」のように、略して呼ばれています。IT業界で、プロジェクトマネージャーが重要な役割を担っているという話を聞いたことがある方も多いかもしれません。ですが、具体的な業務内容までしっかり理解できている方は、少ないのではないでしょうか。

この記事では、プロジェクトマネージャーの仕事内容やPMに求められる役割、プロマネになるために必要なスキルをご紹介します。会社から急遽PMに任命されたが、PMの経験はまだない。あるいはプロジェクトに携わった経験はあるけども、『プロジェクトマネージャーが何をしているのか、いまいちよくわからなかった』などの理由で、まずはプロジェクトマネージャーについての基本的な理解を深めたいという方は、ぜひ記事を最後までチェックしてみてください。

プロジェクトマネージャー(PM)とは?

プロジェクトマネージャーという役割に、明確な定義はありません。「プロジェクトマネージャーとは?」という質問に回答するなら、下記のように表現できます。

「プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトの責任者としてプロジェクト全体のマネジメントを行い、プロジェクトを成功に導く役職」

“プロジェクトを管理・進行し、成功に導く人”、それがプロジェクトマネージャーです。プロジェクトを成功に導くために、プロジェクトマネージャーはさまざまなスキルが求められます。

PMとはどのような職業ですか?

プロジェクトマネージャーの職業は、どのようなものなのでしょうか? プロジェクトマネージャーが管理するプロジェクトは、企業やそれぞれのプロジェクトによって多岐に渡ります。

例えば、ある部門のプロジェクトについて、部門内のメンバーがプロマネを担当し、既存の業務と兼任しながら行うような場合もありますし、全社規模の大きなプロジェクトであれば、専任のプロジェクトマネージャーを配置して、そのプロジェクトに特化して対応するような場合もあります。

プロジェクトマネージャーは会社員だけでなく、フリーランスでもなることができます。中には、プロのプロジェクトマネージャーとして、プロジェクトマネジメントの経験とスキルを武器に生計をたてている方もいます。

高濱 幸喜

プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの成功に対して全責任を負う役割でもあります。そのためプロジェクトの中では、たいへん重要な役割であると言えます。

大きいプロジェクトについては、社内からリーダーや管理職の方がプロマネを担当してプロジェクトを進めるケースが割と多いですが、プロのプロマネに委託してプロジェクトを進めるケースも少なくありません。

プロジェクトマネージャーに当てはまる既存の職種は、なかなか見当たりません。例えるなら、建築現場監督や大工の棟梁といった職種が、比較的近いイメージだと考えます。

PMに向いている人はどんな人?

プロジェクト管理のスキルや実行・判断力が求められるプロジェクトマネージャー。下記に挙げるさまざまな特性を備えている方が、プロジェクトマネージャーに向いていると言えるでしょう。

PMに向いている人の特性
  • スケジュール管理能力
  • コミュニケーション力
  • リーダーシップ
  • 計画性と実行力
  • 問題解決能力
  • 担当するプロジェクトの専門知識
  • ストレス耐性の高さ

また、「チームをまとめることが好きな方」や「新しいことに挑戦することが好きという方」も、プロジェクトマネージャー向きのタイプと言えます。

上に書いてあることは、全部大事です。

経験上、プロジェクトを成功させてきたプロジェクトマネージャーは、とりわけ「高いコミュニケーション力」、「ブレない心を持つ」、「ストレス耐性が高い」の3要素を持っているように感じます。

ただし、これらの要素がないからプロジェクトマネージャーに向いていないとは限りません。個人の持ち味を生かしたプロジェクトマネジメントスタイルは、人の数だけ存在すると考えています。

PMの仕事内容って?

プロジェクトマネージャーの具体的な仕事内容は、プロジェクトのフェーズに応じて実施する仕事があります。フェーズ毎に、PMの業務内容をご紹介します。

【プロジェクト開始前】

・プロジェクト準備

【プロジェクト開始時】

・プロジェクトキックオフ開催

【プロジェクト実施中】

・スケジュール管理
・スコープ管理
・変更管理
・課題管理
・プロジェクト品質管理
・調達管理・コスト管理
・リスク管理
・ステークホルダーとのコミュニケーション管理

【プロジェクト終結時】

・プロジェクト終結
・プロジェクト振り返り
・成果物の運用部門への引継ぎ

上記のような業務を管理し、プロジェクトを成功に導くことがプロジェクトマネージャーの仕事です。

各フェーズで実施する仕事内容はそれぞれ重要なものばかりです。個別の仕事内容については、別の記事で詳しくご紹介します。

PMに求められる役割は?

プロジェクトマネージャーに求められる役割は、実にさまざまです。プロジェクト全体を管理・進行する役割は、本記事でお伝えしてきた通りです。プロジェクトチーム内の観点から見ると、チームビルディングが大きな役割のひとつかもしれません。

具体的には、編成したチーム内の

  • 雰囲気づくり
  • 情報共有
  • メンバーのモチベーション管理

といったことです。これらも、プロジェクトマネージャーに求められる役割の一つです。

また、プロジェクトチーム外の立場の方からは、プロジェクトマネージャーがプロジェクトチームのすべてに対する窓口の役割を担います。指示伝達系統を明確にし、プロジェクトが混乱をきたさないよう、プロジェクトチームのメンバーへは直接の連絡をさせず、すべてプロジェクトマネージャーを通して行います。

PMは何をする?

「プロジェクトマネージャーは何をする?」と問われれば、プロジェクトマネージャーの仕事内容、役割を担い、プロジェクトを成功に導くことになります。

プロジェクトの規模が大きくなれば大きくなるほど、プロジェクトの全体像を見通して関係者を取りまとめ、前に進めていくという役割の重要度は高くなり、優秀なプロジェクトマネージャーとそうでない人の違いが出てくるでしょう。

「プロジェクトマネージャーの仕事は?」と聞かれると、一番イメージされるのはWBS(*)やスケジュール表を見てのスケジュール進捗確認や、課題管理表の更新などではないかと思います。これらはもちろん大事な仕事ですが、実際には他にも管理シートがあって、必要に応じてそれらを管理しています。

個人的には、「円滑なコミュニケーションによるプロジェクト関係者との良好な関係の維持」。これこそが一番重要な仕事ではないかと考えます。

*WBS:Work Breakdown Structureの頭文字で、「作業分解構成図」のこと。

PMになるには、どうしたらいいの?

ここまでお読みになって「プロジェクトマネージャーになりたい」、「PMを目指したい」と思った方に、プロジェクトマネージャーになるにはどうしたらいいのかをお伝えします。

プロジェクトマネージャーになる方法はさまざまな形がありますが、基本的なステップとしては以下のような流れになります。

PMへのステップアップ
  1. 実務経験を重ねる
  2. スキルアップをし、プロジェクトリーダー(PL)になる
  3. PLとして実績を積み、プロジェクトマネージャーにステップアップする

プロジェクトマネージャーにステップアップするきっかけには、新プロジェクト発足の際にアサインされたり、公募制度の応募による採用、転職があります。

PMに必要なスキル

プロジェクトマネージャーに必要なスキルとしては、まずプロジェクトを管理していくために有効なツールや技法があります。これはWBSの作成、各種管理表の作成・管理であったり、プロジェクト計画書や議事録などのプロジェクト管理文書の作成などが挙げられます。

こういったツールや技法を使いこなすスキルが、プロジェクトマネージャーには必要です。
また、プロジェクトマネージャーになるまでの業務を通じて身につけていくスキルとして、ストレス耐性、危機察知能力、プレゼン力、交渉力、ケースによっては、社内事情の情報掌握なども必要なスキルと言えます。

プロジェクトマネジメントの経験

プロジェクトを管理し成功に導くことがプロジェクトマネージャーの仕事ですが、プロジェクトマネジメントの経験は、あらゆる仕事において役立つものになります。

この記事でご紹介してきたように、プロジェクトマネージャーには業務に関する専門的な知識だけでなく、コミュニケーションスキルやスケジュール管理能力、コストやリスク管理といった能力も求められます。

プロジェクトマネジメント経験を通して得たスキル、経験は、この先のキャリアで大きな財産になるはずです。

プロジェクトを通じて得た経験やスキルは、どういうキャリアを選択しても、間違いなく今後の活動に活かせます。

「プロジェクトを失敗しなさい」とは絶対に言いませんが(笑)、自分の経験上、うまくいかなかったプロジェクトの経験やそこで得た教訓ほど、後に活きてくるものです。

プロジェクトマネージャーになる魅力

この記事では、プロジェクトマネージャーの仕事や役割、PMに向いている人や必要なスキルをご紹介しました。

さまざまな能力が求められる役職であることは理解できたでしょうか。大変な役割であることは事実ですが、プロジェクト成功時に得られる大きな達成感は、プロジェクトマネージャーならではの醍醐味の一つです。また、フリーランスの求人では、高額な報酬が提示されます。さらにプロジェクトマネージャーは経験と実績、知見が多ければ多いほど信頼されるため、40代・50代になっても活躍できます。

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