プロジェクトマネージャーの資格を一覧掲載! PM試験の対策と合格の難易度は?

プロジェクトマネージャーの資格

プロジェクトマネージャー(PM)の仕事に興味を持った方は、「プロジェクトマネージャーの資格」が気になっているのではないでしょうか。プロジェクトを成功に導いてくれる優秀なプロジェクトマネージャーへの需要は年々高まっていて、キャリアアップやスキルアップのために、プロジェクトマネジメントの知識を身につけたいという方も多いかもしれません。

この記事では、知識、スキルを証明してくれるプロジェクトマネージャーの資格について解説します。プロジェクトマネージャー資格の種類から各資格の難易度や勉強時間、合格率を紹介しますので、プロジェクトマネージャーの資格を知りたいという方は、ぜひ記事を最後までチェックしてください。

PM資格の前に、プロジェクトマネージャーについておさらい!

プロジェクトマネージャーの資格をご紹介する前に、まずはプロジェクトマネージャーについておさらいします。

PM、プロマネと略称されるプロジェクトマネージャーとは、プロジェクトの責任者としてプロジェクト全体をマネジメントして、プロジェクトを成功に導く役職のことです。プロジェクトマネージャーの資格を取得すれば、プロジェクトマネジメントに役立ったり、プロジェクトマネージャーへのキャリアアップにつながるメリットがあります。

プロジェクトを成功に導くために、プロジェクトマネージャーにはさまざまなスキルが求められますが、プロジェクトマネージャーの役割や必要なスキルについては、下記の記事でご確認ください。

高濱 幸喜

プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの成功に対して全責任を負います。そのためプロジェクトの中では、たいへん重要な役割であるといえます。

プロジェクトマネージャーに当てはまる既存の職種はなかなか見当たらないのですが、建築現場監督や大工の棟梁といった職種が比較的近いイメージだと考えます。

プロジェクトマネージャー(PM)資格一覧

試験名|実施団体合格率勉強時間(目安)
プロジェクトマネージャ試験|IPA13.5%約50時間〜
PMP|一般社団法人 PMI日本支部非公開約100時間〜
P2M|日本プロジェクトマネジメント協会66.7%〜約25時間〜
PMOスペシャリスト認定資格|日本PMO協会非公開約30時間〜

上記は、プロジェクトマネージャーの資格の種類と各資格の合格率、目安となる勉強時間を記載しています。

資格を持っていなくても、プロジェクトマネージャーとしての活動は可能です。そのため、もしかすると「PMの資格は取っても意味がない」と、思っている方もいるかもしれません。しかし、資格を取得することでその人のPM技術や知識、スキルを有している事の客観的証明となります。そのため、年収アップやキャリアアップに有利となる可能性があります。

各資格の詳細について、もう少し詳しくお伝えしましょう。

プロジェクトマネージャ試験|IPA

「プロジェクトマネージャ試験」は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する情報処理技術者試験の一つです。実施方式は筆記で、毎年秋期(10月)に年1回実施されます。

平均合格率は13%〜15%。IPAの発表によると2023年秋の合格率は13.5%で、合格者の平均年齢は38.1歳でした。前提となる資格はなく、どなたでも受験することができます。

情報処理技術者試験の中で最高難度に位置する国家資格で、合格率の低さや勉強時間の長さを考えると、先に掲載したPM資格の中で最も難易度の高い資格と言えます。

■公式サイト:https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/pm.html

PMP|一般社団法人 PMI日本支部

「PMP(Project Management Professional)」は、アメリカの非営利団体Project Management Institute(PMI)が認定する、プロジェクトマネジメントに関する国際資格です。合格率は公表されていないので正確な数値は不明ですが、60%ほどではないかと言われています。

受験資格は、学歴に応じた3年〜5年の実務経験となっていて、勉強時間も100時間以上が必要になる難易度の高いPM資格です。PMP資格は、資格保有者になった後もCCR(Continuing Certification Requirements Program)と呼ばれるプログラムのサイクル毎(3年)に、資格更新手続きが必要になります。

■公式サイト:https://www.pmi-japan.org/pmp_license/pmp/

P2M|日本プロジェクトマネジメント協会

「P2M」は、日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)が運営する資格で、PMC、PMSプログラム、PMS、PMRの4段階に分かれています。合格率はレベルによって異なりますが、だいたい50%〜70%ほど。

各資格毎に証明できる能力に違いがあり、合格率と勉強時間を考慮すると難易度は低めというPM資格です。PMS資格に受験条件はありませんが、PMC、PMSプログラム、PMRは講習会修了者や他資格保有者という条件があります。

■公式サイト:https://www.pmaj.or.jp/p2m/index.html

PMOスペシャリスト認定資格|日本PMO協会

「PMOスペシャリスト認定資格」は、日本PMO協会が認定するPM資格です。PMOスペシャリストはPMOスペシャリスト(★)、PMOスペシャリスト(★★)と2段階に分かれていて、今後PMOスペシャリスト(★★★)が追加される予定になっています。

合格率は、(★)は公表されておらず、(★★)は56%。勉強時間は30時間〜と言われていて、ご紹介したPM資格4種類の中では最も難易度の低い資格と言えるかもしれません。

■公式サイト:https://www.npmo.org/pmo-s-series/

日本国内でプロジェクトマネジメントの資格として人気なのは、PMPとIPAのプロジェクトマネージャ試験の2つだと考えます。

プロジェクト管理をきっちり勉強する意味ではどちらを狙ってもよいですが、世界的にはPMPの方が圧倒的に認知度が高いです。

PM資格の試験対策は?

先にご紹介した通り、プロジェクトマネージャーの資格には簡単に取れる資格がないため、しっかりと試験対策を講じる必要があります。資格取得のために行った勉強時間、受験費用を無駄にしないためにも、万全の準備をして試験に臨まなければいけません。

PM資格の試験対策となる勉強方法や進め方では、参考書での学習と問題集の反復練習がやはり一般的のようです。本業との時間の兼ね合いを考慮しながら、しっかり勉強時間を確保すること。これが試験前にできる最も有効な対策と言えるでしょう。

また、例えばプロジェクトマネージャ試験などのように、午前と午後の長丁場にわたる試験もあります。そのため試験当日を万全のコンディションで迎えるための体調管理も重要な対策の一つとなります。

各試験とも、基本的には
①各セクションを自分なりにまとめる
②問題集をひたすら解く
ことになります。

まずは時間をかけて①を実施します。ここでは自分のわからないことを理解していくことが重要になります。試験が近くなると②に重点を置きます。経験上、問題集を何冊もこなすよりは1冊を何周か解く方が効果的でした。短期間での合格を目指す場合は、有料の外部トレーニングを受講することも有効です。

PM資格は「取得する意味がない」とも言われているけど?

資格を保有していなくても、プロジェクトマネージャーとして活動することは可能です。また、PM資格に限らず、保有している資格は必ずしもビジネスの現場で役立つことを保証してくれるわけではありません。

そのため「資格を取得する意味がない」と考えている方や、「資格を取っても実践で役立つことが少ない」と感じている方もいるかもしれません。しかし、どの資格にも資格取得のメリットはあって、PM技術や知識、スキルを有することの客観的証明になります。

案件によっては、プロジェクトマネージャーがPMPなどの資格を有していることが必要な条件付きの場合もあります。つまり、資格の保有は年収アップやキャリアアップにつながる可能性が十分にあります。自身の現在とこの先のキャリアをしっかり熟慮し、PM資格取得挑戦を検討してみてはいかがでしょうか。

資格とともに自信を手にしよう

この記事では、プロジェクトマネージャーの資格について解説しました。各資格の種類や合格率、勉強時間も確認して、ご自身のキャリアに合った資格挑戦を検討してみてください。試験に挑み、見事合格して資格保有者となったときには、PM資格とともに自信も手にすることができ、これからの人生で大いに役立ってくれるでしょう。

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