プロジェクトマネージャーに向いてる人ってどんな人? 逆に向いていない人は?

プロジェクトマネージャーに向いている人と向いていない人

プロジェクトマネージャー(PM)という役職に興味があっても、自分がPMに向いているのか、どのような人がプロマネに向いてるのか気になるという方も多いのではないでしょうか。この先のキャリアをプロジェクトマネージャーとして活躍したいと思っても、そもそもプロマネに向いていなければ、成果をあげることができず、ストレスばかりが溜まる結果になってしまうかもしれません。

この記事では、プロジェクトマネージャーに向いている人、向いてない人の特徴をご紹介します。PMとして、数々のプロジェクトを成功に導いてきたタカハマプロジェクト代表の高濱幸喜さん監修のもと、プロマネに求められるスキルとともに解説します。プロジェクトマネージャーとしてのキャリアを検討中の方は、ぜひ記事を最後までチェックしてみてください。

プロジェクトマネージャーに求められるスキルは?

プロジェクトマネージャーの向き不向きを考えるうえで大切なことは、まずプロジェクトマネージャーに求められるスキルを理解することです。

PMが管理するプロジェクトは、企業やそれぞれのプロジェクトによって規模はさまざまで、求められるスキルもプロジェクトによって異なります。ですが、これからご紹介するスキルは、あらゆるプロジェクトで必要になる共通のスキルです。これらのスキルを備えていれば、プロジェクトマネージャーに向いている特性、将来的に優秀なPMになる素質を備えていると言えるかもしれません。

PMに求められるスキル

  • コミュニケーション能力
  • スケジュール管理能力
  • 管理するプロジェクトの専門知識
  • 客観的・論理的思考

一つ一つ見ていきましょう。

コミュニケーション能力

プロジェクトは、関係するさまざまな立場の人が関与し進めていきます。クライアント、自社のプロジェクトメンバー、外部の協力会社といったステークホルダーとの連携は、プロジェクトの成功に欠かせません。

そのためプロジェクトマネージャーには、高いコミュニケーション能力が求められます。

スケジュール管理能力

プロジェクトの進行管理もプロジェクトマネージャーの仕事です。そのためスケジュール管理能力も、PMに求められるスキルです。

工数を把握してリソースを適切に配置し、立てたスケジュール通りに進行できるよう舵をとる能力も、プロジェクトマネージャーに求められるスキルです。

管理するプロジェクトの専門知識

マネジメントするプロジェクトで扱われる技術や業務プロセスなどの知識も、プロジェクトマネージャーに求められる大切なスキルです。プロジェクト内容に関する知識だけでなく、業界全体に対する知識もあればなお歓迎されるでしょう。

「プロマネが専門知識を持つ必要があるのか」と、思われる方もいるかもしれません。しかし、プロジェクト進行時に何かしらの問題が発生するというケースは、必ずあります。各プロジェクトに関する専門知識をプロマネが有していることで、納期に影響を及ぼさないよう発生した問題を関係者とスムースに会話・調整し、解決することの助けになります。

客観的・論理的思考

客観的・論理的思考は、コミュニケーション能力にも通ずる点があります。例えばプロジェクトメンバーに説明する際、行動の理由や必要性を説明し、納得してプロジェクトを進行してもらう必要があるでしょう。主観的であったり、説明があちこちに飛んだり、前提を省略して説明するなどすると、メンバーが混乱したり、不安・不満を感じてしまったりします。

全体を俯瞰(ふかん)で見た客観的・論理的思考に基づいた説明が求められます。

高濱 幸喜

プロマネに求められるスキルで一番大切なのは、コミュニケーション力だと個人的には考えています。中には、「プロマネの仕事の80%はコミュニケーションである」という人もおられます。

スケジュール管理能力は、いうまでもなく必須のスキルです。WBSやスケジュール管理表をプロマネが上手に管理するにはコツがあります。タカハマプロジェクトでは、そういったコツもトレーニング受講者の方にお伝えしていますので、ぜひトレーニングを受講してみてください。

プロジェクトマネージャーに求められるスキルは、もちろんここで紹介したものだけではありません。詳しくは以下の記事をご覧ください。

プロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダーはどう違うの?

プロジェクトマネージャー(PM)とプロジェクトリーダー(PL)の違いについて、皆さんは理解できているでしょうか。似ているように感じるプロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダーですが、PLはPMをサポートする役割を担うポジションのため、役割は異なります。

PMはプロジェクトの全体管理や意思決定を行う責任を持ち、プロジェクトチーム内外と連絡をとる役割です。PLはプロジェクトチーム内をとりまとめ、プロマネに報告する役割を担います。プロジェクトチーム内において、「PLはPMの最大の理解者」という立場であるとも言えるでしょう。

プロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダー、言葉は似ていますが、役割は異なります。

プロジェクトマネージャーに向いていない人は?

ここまでは、プロジェクトマネージャーに向いている人の特性を、プロジェクトマネージャーに求められるスキルの観点から紹介してきました。ここからは、逆にプロジェクトマネージャーに向いてない人の特徴について解説します。

下記の特徴を持つ方は、どちらかと言うとプロジェクトマネージャー向きとは言えないでしょう。プロジェクトの様々なプレッシャーやトラブルによってストレスが蓄積していき、辛さばかりを感じる結果になってしまうかもしれません。

  • コミュニケーション能力の低い人
  • 人前で話すこと、説明が苦手な人
  • 利己的な人
  • 視野の狭い人

ただ、上記特徴があるからプロジェクトマネージャーをできないわけではありません。プロジェクトを通じて、コミュニケーション能力や説明力を鍛えることもできます。

どんな職種でも同じですが、向上心があるないで、スキルの習得に雲泥の差がでてくるでしょう。

プロジェクトマネージャーはストレスが多い?

プロジェクトマネージャーの仕事について、感じるストレスの多さを心配している方も多いかもしれません。確かに、先にご紹介したようなPMに向いていない特性の方であれば、進行過程から辛さばかりを感じてしまうかもしれません。

プロジェクトの責任者というポジションのため、日々の業務量もクライアントからの要求やプレッシャーも少なくありません。しかし、プロジェクトはあらゆる業界に存在し、あらゆる業界が今、優秀なプロジェクトマネージャーを求めています。PMに必要なスキルを身につけ、プロジェクトを成功に導いた実績を積み重ねていけば、キャリアアップ、年収アップにつなげていくことができるでしょう。

世の中にはプロマネに向いている人、向いていない人は確かにいると思います。ただし、だからと言ってプロマネをあきらめる必要はありません。

かくいう私も、経験の浅かったころは責任のプレッシャーに押しつぶされそうになり、不安や恐怖を感じながら日々を送っていた記憶があります。不安やストレスは、プロジェクトの経験を重ねていくことによってある程度軽減されていきますし、自信もついてきます。

なので、「自分はプロマネに向いていないな」と思ったとしても、それは今現在感じていることです。ここで紹介した不向きな特性も、経験によってプラスの特性に変えていくことができます。なので、プロマネを担当するチャンスがあれば逃さずに挑戦してほしいです。

プロジェクトマネージャーのキャリアプランに迷ったら

プロジェクトマネージャーのキャリアプランについて、迷っていたり、どのようなキャリアパスがあるのか知りたいという方も多いでしょう。

PMにステップアップしてからのキャリアパスでは、もちろんプロマネの経験を積んでいくという道がありますが、プロジェクトマネージャーが正しい意志決定ができるように支援するPMO(プロジェクトマネジメント・オフィス)、コンサルタント、フリーランスのPMとして独立するなどがあります。

また、PMの経験を重ねると、リーダーシップ、意思決定力、コミュニケーション力といったスキルが伸びていきます。そのため、企業の役員や管理職という選択肢も視野に入れることができます。あるいは再びエンジニアとしてスペシャリストを目指すということも可能です。

プロジェクトを成功に導くプロジェクトマネージャーは、多くの企業が求めている市場価値の高いポジションですので、さまざまな形でキャリアアップ、年収アップにつなげていくことができる立場と言えるでしょう。

将来性を考え、プロジェクトマネージャーを目指しませんか?

業務量が多く、感じるストレスの量やプレッシャーも少なくないプロジェクトマネージャーですが、プロジェクトを成功に導いたときに感じる喜びは、PMならではの醍醐味の一つ。さらに、さまざまな形でのキャリアアップが狙える役職でもあります。

将来性の高さもプロジェクトマネージャーの魅力の一つと言えますので、自身のキャリアのためのプロジェクトマネージャーを目指してみてはいかがでしょうか。